表皮
表皮は皮膚の1番外側にある層のことです。
表皮には
- 角化細胞(ケラチノサイト)
- 色素細胞(メラノサイト)
- ランゲルハンス細胞
- メルケル細胞
の4つに分かれています。
①角化細胞(ケラチノサイト)
この細胞は表皮の95%を占めています。
角化細胞の中にもまた層があり、外側から
- 角質層(かくしつそう)
- 顆粒層(かりゅうそう)
- 有棘層(ゆうきょくそう)
- 基底層(きていそう)
に分かれています。
一番下にある基底層(基底細胞)が分裂を繰り返し、角質層まで持ち上がりことを角化といいます。
角質層になるのには大体一か月かけて変化していきます。
角質層を形成する成分はケラチンというタンパク質で、水を吸着する性質が強いです。
角質層は手のひらや足底が厚く、顔面や手足の屈曲部は薄くなっています。
②色素細胞(メラノサイト)
色素細胞とは、皮膚の色素であるメラニンを作る細胞です。
肌の色が白いからと言って色素細胞の数が少ないわけではなく、作られるメラニンの数が少ないのです。
そのため、黒人や白人では色素細胞の数はほぼ同じといえます。
③ランゲルハンス細胞
ランゲルハンス細胞とは、体の免疫に関する細胞です。
外から入ってきた抗原物質(アレルゲン)を取り込んで処理し、リンパ球にアレルゲンの情報を与え交代を作る役割をしています。
④メルケル細胞
触覚受容に関与する細胞です。触った、触られたを感知することができます。
真皮
真皮は表皮の下にある層で、表皮よりも数倍厚いです。
真皮には繊維が二つあり、
- 膠原繊維(コラーゲン)
- 弾性繊維(エラスチン)
膠原繊維のほうが大部分を占めており、厚さがあるため押すなどの刺激(機械的刺激)や薬品などの刺激(科学的刺激)に強いです。
弾性繊維は皮膚に弾力を与える繊維であり、高齢になると減少していきます。
皮下組織
真皮の下には皮下組織があります。
ここには脂肪細胞と呼ばれる細胞があり、この細胞が脂肪を作り細胞内に蓄えていきます。
皮膚の部位ごとの差
①頭の皮膚
頭の皮膚は厚くて強く、ゴムのような硬さと弾力を持っています。
②顔の皮膚
一般的に薄くて柔らかいが、顔のポイントによっても厚さが変わっています。
③耳と首筋の皮膚
耳を覆う皮膚は薄くて皮下組織、皮下脂肪はほとんどないです。
④体幹の皮膚
体幹の皮膚は、おなか側(腹側)より背中(背側)のほうが厚く、全体に軟毛が生えています。
まとめ
今回は皮膚の構造について解説しました。
- 表皮・真皮・皮下組織にわかれていること
- 表皮には4つの目的別の細胞がいること
- 真皮にある細胞と皮下組織の役割
- 体の部位によっての皮膚の厚さ
について理解していただければ幸いです。
また美容師国家試験についての筆記を解説していきますので、またご覧ください。